2023/04/17

周防亮介 卒業レポート

2023/04/17

周防亮介

周防 亮介 Ryosuke Suho

感動した時、嬉しかった時、悔しかった時、悩んだ時、、、それら全てに音楽との思い出があり、また壁にぶつかった時も乗り越えることができたのは音楽の存在があったからです。 自分にとって音楽とヴァイオリンはどんなことがあっても切…

第46回奨学生の周防亮介です。

江副記念リクルート財団の奨学生として5年間も在籍させていただき、今月で卒業を迎え今は感謝の気持ちでいっぱいです。

奨学生としてお世話になると同時にメニューイン国際音楽アカデミーでの留学生活が始まりました。慣れない環境の中でたくさんの不安もありましたが先生をはじめアカデミーの仲間やホストファミリーの方、スポンサーの皆様に助けていただきながら自分の勉強に集中できるとても恵まれた毎日でした。

メニューイン国際音楽アカデミーでの演奏会

自分自身が想像していた以上に恵まれた環境が嬉しく、雄大な自然に囲まれた素晴らしい景色を眺めながら先ず考えたのが、『自分しか出せない音を見つける』ことでした。その為に一から基礎をもう一度振り返り毎日コツコツと取り組むことを自分の課題としながらレパートリーを増やし、室内楽や演奏会の機会もできる限りこなしていく毎日でした。

また、留学中には日本での演奏会も年々多く頂けるようになり、スイスと日本の行き来は何かと大変でしたが、何の心配もなく音楽に集中し、充実感に満たされた留学生活を過ごさせていただけたのも奨学生として多大なサポートがあってのことだとお礼の言葉が見つからないほど感謝しております。

留学中に学んだことや身につけたことが少しずつ実になり、今は有難いことに多くの演奏会を頂き、たくさん嬉しいお言葉や応援してくださる方も増え、本当に幸せに思っています。

NHK交響楽団との共演(ゲネプロ風景)
サントリーホール大ホールにて無伴奏リサイタル

何より嬉しいのは、私の音についての好評を頂く機会が増えたことです。留学当初より一番大切にしてきたことを少しずつ認めていただけるようになってきたことは大きな自信となっています。

今は日本での演奏会を無事務めることに集中していますが、またいつかヨーロッパにも戻り自分の音を通して作曲家の思いを多くの人に伝えていくことができるようこれからも更に自分に課題を与え、人に流されることなく自分らしく生きていく為の努力を怠ることなく進んでいきたいと思っています。

現在、江副記念リクルート財団奨学生として在籍されている皆さんも是非自分にしかできない何かを見つける為に努力し充実した日々を過ごされることを願っています。

奨学生としてはこれで最後になりますが今後とも末永く見守って頂けましたら幸いです。これまでお世話になりました峰岸真澄理事長をはじめ、事務局の皆様方には心よりお礼申し上げます。

周防亮介