――将来の夢、そしてその夢や現在の学びの場所を目指したきっかけは?
私の将来の目標は数学者として研究を続けることです。局所ラングランズ予想というp進群の表現論の未解決問題に挑みたいと考えています。現在はアメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)で勉強しています。学部時代にはp進群の表現論と幾何学的表現論の研究に挑み、何本か論文を執筆しました。MITには表現論の第一人者の先生が何人もおり、近隣のハーバードやボストン大学などの研究者との交流も活発で、理想的な研究環境でした。来年は、博士課程に進学し、研究を続ける予定です。
私が数学に興味を持ったきっかけは、「数学ガール」「面白くて眠れなくなる数学」など数学の面白さを紹介する本を読んだことです。もともと小さい頃から数字が好きで、小学生の頃は暇さえあれば計算をしていたのを思い出します。
――日常生活、生活環境について
月曜日の朝は数論のセミナーSTAGEをオーガナイズしています。火曜日はハーバードで授業をとっているので自転車で通っています。また、ハーバードのCMSAに共同研究者がいるので、授業後にはよく彼と研究のディスカッションをしています。水曜日は一日中MITで授業をとっています。木曜日もハーバードの授業に行きますが、午後にMITで表現論のセミナーがあるので戻ってきます。金曜日は午前と午後に二回表現論のセミナーがあるので、ずっとMITにいます。当番制で料理が回ってくる寮に住んでいるので、日曜日には30人分のご飯を作っています。また、週二で走るように心がけています。
――夢の達成に向けて、日々取り組んでいることや気を付けていること
数学者になる夢に向けて、現在は毎日研究に取り組んでいます。ハーバードのCMSAにいる共著者Vasily Krylovと今年の一月に発表した論文の一般化に取り組んでいます。また、ハーバードで取っている幾何学的ラングランズの授業の一環として局所ラングランズの研究にも取り組んでいます。
また、博士課程で学部生の研究を指導したいです。そのため、現在はMITのPRIMESというプログラムの一環として高校生のKazhdan-Lusztigの計算の研究を指導しています。また、STAGEと呼ばれる論文の輪読セミナーをオーガナイズしていて、代数的微分方程式について勉強しています。
どれだけ忙しくても運動を欠かさないことを心がけています。
――これから更に挑戦したいことや、1年間の抱負
これからも数学の研究に励みます。来年から大学院生になるので、現在高校生の研究を指導していますが、学部生の研究の指導もしたいです。
また、研究が捗るためには数学以外のこともバランス良く続けることが大事だと思うので、週二で走り、読書も続けたいです。