◆開催概要
日 時:2020年7月5(日)
内 容:
1.学術部門 大地 脩介
2.学術部門 佐野 めぐみ
3.アート部門 合田 結内奈
4.アート部門 大竹 紗央
5.アート部門 小林 颯
時差の関係で「Recruit Scholarship Annual Gathering 2020」の参加が難しいアメリカ在住中の学生も参加できるよう、日本時間11時より成果報告会を実施しました。
学術部門48回生 大地 脩介さん(シカゴ大学 博士課程)
大地さんは、現在シカゴ大学のPhD Candidateで、有機合成化学の分野において金属触媒を用いた新規反応開発を行っています。
当日は、
・ なぜ有機化学を学ぶのか?
・ 日本ではなく海外の大学、更に現在のGuangbin Dong教授の研究室を選んだ理由は?
・ 直近の研究内容
について発表しました。
発表後の質疑応答では、同じ分野を学ぶ学生からは研究内容に関する質問が、また学部生からは今後研究者としてキャリアを積んでくうえで、どのようなことに注力しながら学部生活を送ったらよいか、といった質問が飛び、先輩財団生から貴重なアドバイスがありました。
学術部門46回生 佐野 めぐみさん(スタンフォード大学)
応用数学の専攻に加え、コンピュータサイエンスの修士課程の勉強もしている佐野さんは、現在スタンフォード大学のNeuroAILab で研究を行っています。また6月からGoogle Brainでも強化学習の研究をしています。
プレゼンでは、
・なぜ機械学習や強化学習を学ぶのか?
・現在の研究内容
・コロナが与えた専門分野への影響
・研究以外の趣味
について発表しました。
当日は直近の成果として、強化学習について書いた論文が国際的な学会ICMLに通った報告もありました。
昨今益々注目度の高い機械学習や強化学習のお話に、参加者からはこれらの研究がどう応用されていくのか?といった質問や、また佐野さんのプレゼンは他分野においても関連性の高いお話だったこともあり、専攻が異なる学生から研究に関する質問や、他分野との連関についての意見を聞きたい!といった質問がありました。
アート部門48回生 合田 結内奈さん(ロンドン大学ゴールドスミス校 )
事前アンケートでは、アート部門へのリクエストとして「実際に作品を見てみたい!」という声が多かったので、奨学生自身の作品を見せながら解説をしてもらう”オンラインギャラリー”を実施しました。
「人を動かすデザインを作りたい」という合田さん、ゴールドスミス校ではグラフィックにとどまらず、問題提起によって流動的にデザインの在り方を変えながら制作に取り組んでいます。当日は授業で行ったデザインプロジェクト3作品について紹介してもらいました。
ロンドンならではのコンセプトや課題の設定から解決策、そして最終的なアウトプットとしてのデザインまで、実際の作品を見せながらプレゼンを行いました。
質疑応答では、
・ 今後発揮したい価値や活躍したいフィールドについて
・ コロナの状況下で、実際に人を動かすデザインの例
・ 今後アートに組み込んでいきたいロンドンの特徴
など、アート部門以外の学生からの質問も多く寄せられました。
アート部門49回生 大竹 紗央さん(シカゴ美術館付属美術大学 1年)
この4月から新たに財団奨学生となった大竹さんからも3作品紹介がありました。今回のコロナウイルスの影響により審査に通過した一年生のみが出展できる作品展示会、「ArtBash」がオンライン展示会となったことから、インスタレーション作品を3D作品に移し替えるというチャレンジについても紹介しました。
作品紹介後は、同じアート部門の学生からはオンライン上での展示ではどう鑑賞者と繋がるのか?といった質問や、他部門の学生からも、「何の素材をどう使って製作したのか?」「このモチーフのつくりはどんなことを意図しているのか?」というように、作品を観て思ったことをざっくばらんに質問し合うシチュエーションがあり、作者と鑑賞者のインタラクティブなやり取りは非常に興味深いものとなりました。
アート部門49回生 小林 颯さん(サンドベルグ・インスティテュート進学予定)
この春に東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻を修了、2020年秋より留学予定の小林さん。「より開かれたアニメーション」をテーマに制作活動をしている小林さんですが、映像作品を紹介するための映像をこのイベントのために制作しました!
作品の中には、小林さんが制作したゲームの紹介もあったのですが、ユニークな作品に、会場は(ミュートですが)笑いに包まれておりました。
マウスをいじると変形する動物たちにひたすら癒される小林さんの作品、「ありがとう、人間さん」はこちらからプレイ可能ですので是非皆さんも癒されてみてください。